“異職種・異国・異しごと” 新春大交流会 を開催しました。
令和2年(2020年)1月19日(日)、長岡京市のバンビオ一番館
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協力隊OB二名による講演会と交流会の二部仕立てです。
講演会では、まず、相川香菜さん(H22-1、ガーナ、コミュニティ開発)が「シアバターで日本とガーナを繋ぐ〜世界の女性が輝ける世界に〜」と題して、
ガーナでの活動と、その経験がきっかけとなって起業した事業についてお話されました。
ガーナ北部にある村で学校教育に携わる活動中に村の女性たちによって作られるシアバターと出会った相川さんは、
2018年に株式会社N yura konkoを設立。シアバターの輸入販売を手がけるようになりました。
隊員当時はシアバターを簡易な容器に入れて販売していたそうですが、
日本で化粧品を販売するとなると衛生面や安全上いい加減にはできませんし、
販売許可も取得しなければなりませんでした。
化粧品よりも布や雑貨を輸入する方が扱いやすかったかもしれませんが、
相川さんは2年間ガーナ北部でシアバターを真面目に作る女性たちと接し、
「村落部の女性たちの貴重な収入源であるシアバターの価値を高めていきたい」という思いが起業実現への後押しとなったそうです。
N yura konko(ンユラコンコ/世界でたった一人の自分を愛そう)という現地で知ったお気に入りの言葉を社名にして、
日本とガーナの架け橋となるべく創意工夫を重ねて事業を進めています。
続いて、高木美智代さん(H14-1、パキスタン、家政)が「スリランカ 手づくり紅茶の大きな夢」と題してお話されました。
高木さんは2002年から2年間、パキスタン人女性のための職業訓練校で洋裁のクラスを持地、
帰国後JOCAに勤め、2005年パキスタン地震が起きた時には国際緊急援助隊に参加するなど、そのような国際協力分野で活動する中で、2010年に西本願寺を母体とするNGO「JIPPO」と縁ができたそうです。
JIPPOプログラムオフィサーとして、東ティモールのコーヒーやスリランカの紅茶扱うフェアトレードや、
チリ、ハイチ、フィリピンの台風で集まった募金を現地に届ける活動、スタディツアー、
東日本大震災後に南相馬で行われた菜の花を使っての除染活動や野宿者支援など多岐にわたる活動の中、
JIPPOがこだわって活動していたスリランカの紅茶のプランテーションで働く労働者支援について紹介。
2009年まで続いた内戦やその後の外国からの投資、経済成長がある一方で中東へ出稼ぎに出かける人も増えて、
家族が離れ離れに暮らさざるを得ない状況、
セイロンティーで有名な紅茶市場などスリランカの社会情勢と共に現地で活動してきたお話をわかりやすく伝えられました。
残念がならJIPPOは今年3月に解散してしまうそうで、
活動の終わりを見届ける高木さんの葛藤や達成感が入り混じった気持ちを吐露する姿に、
隊員としての活動終了が近づく時に感じた思いを重ねる参加者もいたのではないでしょうか。
第二部の交流会では、坂根会長の挨拶、苫廣副会長の乾杯に始まり、39名が食事を共にし、語らいました。
東日本大震災以降生まれた福島との縁を大事に、今回も「福島応援グルメ」と称して現地の食材を取り寄せました。
福島出身隊員OBの計らいで会津若松のりんごと相馬市のタコが届いたほか、二本松訓練所で食べた人には懐かしい「ままどおる」、
そのほか日本酒や惣菜を用意しました。
交流会の中で、1月に生まれた参加者のお誕生日をみんなでお祝いしたり、お楽しみ抽選会をしたり、
新しい出会いもあれば旧友との再会もある楽しい時間となりました。
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